ちょい呑み対応の店舗も
都内の『から好し』の店舗を見ると、サラリーマン風の男性客が多いことに気づく。
「から揚げは“ガッツリ系”おかずの代表格でもあるので、男性客に人気が高い。ハイボールやビールなどのアルコール類も提供しており、“ちょい呑み”の場として利用するお客さんも多いです。仕事帰りに、から揚げや手羽先をつまみに1杯飲むには、手軽で利用しやすいと思います」(小浦氏)
一方、都内の出版社に勤務する会社員のBさん(30代女性)は、仕事終わりに『から好し』で弁当を買って持ち帰ることも多いという。
「定食を持ち帰ることもあれば、『ももから揚げ』(1個120円)を4つくらい買って買えることもあります。家でビールなんかを飲む時の、おつまみ用ですね。肉汁でやけどしそうなくらいに熱いから揚げもいいんですが、個人的にはちょっと冷めたくらいのから揚げが好き。『から好し』のから揚げは冷めてもおいしいので、持ち帰りにはちょうどいいんです」
定食系から揚げ専門チェーンとして先行していた『からやま』を運営するアークランドサービスホールディングスは2017年11月、『からよし』(当時の屋号)を運営するすかいらーくグループに対し、運営スタイルを模倣しているとして、東京地方裁判所に営業表示差止等請求訴訟を提起している。その後、『からよし』は『から好し』と屋号を変更し、和解に至っている。
「たしかに『からやま』のメニューと『から好し』のメニューは似ているように思います。しかしながら、『からやま』がいかの塩辛が食べ放題なのに対し、『から好し』はキムチを食べ放題、さらにカットレモンをつけるなどして、オリジナリティーも出している。から揚げの味はもちろん異なるので、食べ比べるのも面白いと思います」(小浦氏)
今後、から揚げ専門チェーンが日本中に広まっていく可能性もありそうだ。