コロナショックの混迷の中、新年度相場がスタートした。多くの投資家にとっては、積極的に投資したい環境とはいえないだろうが、4月は相場のアノマリーでいえば株価が上がりやすい月ではある。また、市場が低迷している間は、優待銘柄を割安に投資できるチャンスと捉えることもできるだろう。
2020年4月の株主優待を得るには、4月27日(月)までに株を購入しておく必要がある。本来は、この日に株を保有していれば翌日以降に売却しても権利は得られるわけだが、今年は事情が異なるので少々注意が必要だ。新型コロナウイルスの影響で7月いっぱいまでに定時株主総会を開催できない事態が生じると、会社側が基準日を後から遅らせることが可能になっているからだ。7月に総会を開催できない事態になることは想像したくないが、念のため留意しておこう。
本記事では30万円程度の資金で投資できる銘柄の中から、4月に狙える注目の株主優待を紹介しよう(株価は4月上旬現在)。
ギフト(9279)
横浜家系ラーメンなど複数のラーメン店ブランドを展開するギフト(9279)は、3月の株式分割で株主優待を得る資金のハードルが下がった。株主に贈られる食事優待券はラーメン単品だけでなく、1000円以上のセットメニューにも使える。外出自粛を意識してか、デリバリー対応にも意欲的だ。
【優待内容】自社店舗で使える食事優待券……100株以上200株未満:2枚 200株以上:3枚(4月末、10月末、年2回)
ヤーマン(6630)
美容家電のヤーマン(6630)は、2019年までは保有株数に応じ、3~4点の自社商品から選択するスタイルだったが、2020年はオンラインストアで利用可能な割引券に変更された。美容家電から化粧品、サプリメント、インナーなど豊富な商品の中から自由に選べるうえ、資金を追加することもできるので、使い勝手はよくなりそうだ。2年以上継続保有すると100株保有の場合、割引額が倍になるので長期保有にも向く。
【優待内容】自社オンラインストアで利用可能な割引券……100株以上500株未満:5000円分(2年以上継続保有で1万円) 500株以上:1万4000円分(2年以上継続保有で2万円)(権利確定日:4月末、年1回)