投資情報会社・フィスコが、株式市場の3月30日~4月3日の動きを振り返りつつ、4月6日~4月10日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は新型コロナウイルスが東京を中心に感染者数が急増していることを嫌気して下落した。週間ベースでも反落に転じた。
トランプ大統領が米国民に求めている行動制限を4月末まで延長すると発表し、株価指数先物が時間外取引で大幅下落したことを受けて週初30日の日経平均は反落で始まった。配当落ち分の約178円の下押しを含めて一時は811.23円安まで下押した。ただ、後場に入ると日銀のETF(上場投資信託)買いもあり、下げ幅を縮めた。
米国政府による過去最大規模の経済支援策が成立したことを受けて30日のNYダウは反発したものの、31日の日経平均は続落した。中国の2月購買担当者景気指数(PMI)が製造業、非製造業とも大幅上昇したことを好感して高い場面があったものの、新型コロナウイルスの感染拡大を嫌気して、日経平均は前日比167.96円安の18917.01円で大引けた。昨年3月末比では2288.80円安となった。
4月1日の日経平均は、3月31日のNYダウが反落したことや、時間外取引における米株価指数先物の下落や東京のロックダウン(都市封鎖)への警戒感が増して、一時下げ幅を前日比1045.39円安まで広げた。大引けの日経平均は前日比851.60円安の18065.41円となった。個別では、雇用悪化懸念が広がったリクルートHD<6098>の急落が目立った。
米国政府が新型ウイルスによる死亡者数が10万人から24万人に達するとの見通しを示したことを嫌気して1日のNYダウが大幅続落となったことを受けて、2日の日経平均も4日続落となった。日銀のETF買い期待などから前日比プラスに向く場面があったものの、新型コロナウイルス感染者数の増加と東京のロックダウン懸念からリスク回避姿勢は根強く、大引けにかけて下げ幅を拡大し18000円台を割り込んで引けた。個別では、人工心肺装置の生産量を倍増すると発表したテルモ<4543>の上昇が話題となった。