「リビングはオフィスじゃない!」
上村真美子さん(仮名)は、埼玉県の戸建てに住む37才の専業主婦。息子は8才、娘は6才。結婚10年目。2才年上の夫は、飲料メーカー勤務。上村さんが、夫が在宅勤務になったことの影響を明かしてくれた。
「3月末から夫がリモートワークに。朝9時からドーンとリビングに居座って、パソコンや資料を部屋中に広げて仕事を始めるんです。狭いリビングは夫の書類だらけで足の踏み場もないほどに…。いつもは私と子供たちで、リビングで遊んだりご飯を食べたりするのですが、夫が散らかすので、子供たちは自分たちの部屋に閉じこもっていて。
そういう家族の変化にも気づかず、夜の11時まで1人でリビングを占領し、『家でも会社と同じ環境や時間帯で過ごしたいんだよね』ですって。
でもね、リビングはオフィスじゃないの!! さすがに、子供たちの食事の時間になったら、空気を読んでテーブルの上を片づけてよ! 私が食事の用意をしていても気づかず、子供たちが『お腹空いた~』と言ってもパソコンから顔を上げない…。
家族団欒の場所が占拠されたので私、決めました。本当に仕事に行っているのと同じ環境にしてあげるって…。夫が居座る場所は一切掃除せず、食事も彼の分だけ作らない。だっていつも彼だけ外食ですし、職場の掃除を私がするのもおかしいですよね。
私たちは子供部屋をリビングにすることに。レジャーシートを広げ、ピクニックのようにご飯を食べたりして、子供たちも楽しそう。まだこの生活を始めたばかりですが、文句を言ってきたら反撃のチャンス。その機会を楽しみにしています」
──この上村さんのケースに、片田さんは次のようにアドバイスする。
「空気を読めない人は、注意しても直らないし、ましてや察することは不可能。がまんしても報われず、意味がないので家庭内隔離政策が有効です。相手が見えなければ、怒りも感じずにすむでしょう」
※女性セブン2020年5月7・14日号