投資情報会社・フィスコが、株式市場の4月20日~4月24日の動きを振り返りつつ、4月27日~5月8日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は下落した。週間ベースでは3週ぶりのマイナスに転じた。
経済活動の再開や新型コロナウイルス治療薬の開発への期待から17日のNYダウは続伸したものの、週初20日の日経平均は前週末に急伸した反動から反落した。
原油先物価格が史上初めてマイナスとなったことがネガティブ視されて、20日のNYダウが3日ぶりに大幅反落したことを嫌気して、21日の日経平均も続落した。北朝鮮の金正恩委員長が重体との報道やトランプ米大統領が移民入国を一時停止すると表明したことが懸念されて、後場に下げ幅を転げる展開となった。
こうしたなか、家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の増産検討を始めたと報じられた任天堂<7974>や新型コロナウイルスワクチンの量産体制を構築すると報じられたタカラバイオ<4974>、防衛関連の石川製作所<6208>などが逆行高した。また、小型株にも利益確定売りが広がり、ジャスダック平均は12営業日ぶり、マザーズ指数は7営業日ぶりに反落した。
原油安や企業の業績悪化から21日のNYダウが大幅続落した流れを受けて、22日の日経平均は3日続落となった。指数インパクトが大きいソフトバンクG<9984>や東エレク<8035>の大幅安が日経平均を押し下げて、取引時間では4月8日以来となる19000円を割り込む場面が朝方の寄り付き直後にあったものの、前日に続く日銀のETF(上場投資信託)買いもあり、大引けでは19000円台を上回って大引けた。
米国政府の中小企業追加救済策に成立のメドが立ち、原油価格も反発したことで22日のNYダウは3日ぶりに反発した。この流れを好感して23日の日経平均は4日ぶりに反発した。前引けにかけてはやや伸び悩む場面もあったものの、ファナック<6954>など景気敏感株の一角が強含み、日経平均は大引けにかけて上げ幅を拡大させた。個別では、2020年9月期上半期の営業利益が前年同期比45%増となったサイバーエージェント<4751>の上昇が目立った。