経済活動が止まれば、当然求人は減る。ただでさえ“狭き門”の中高年の求職環境は、より深刻さを増している。自分の定年後にできる仕事はあるのか……不安を打ち消す“武器”となるのが「資格」である。取得は決して難しくないけれど、持っているかどうかで採用・不採用を分けるかもしれない――そんな「稼げる資格」を紹介する。
現在は定年退職を迎えた人が、ドラッグストアやホームセンターなどの小売店舗で働くケースも多い。『小学生にもとれる! 資格・検定カタログ』などの著書がある資格アドバイザーの鈴木秀明氏が指摘する。
「サプリメントアドバイザーやDIYアドバイザーなど、店頭での『売り物』に関連する資格を取っておけば、販売現場で採用されやすくなり、職場によっては数千円の資格手当がプラスされるというメリットもあります。DIYアドバイザーは、地域の生涯学習での講師役のような“やりがい”を感じる職にも近づく」
超高齢化で薬の需要が高まるなか、一般用医薬品販売を行なう資格である登録販売者の活動の場も広がる。
「近年の規制緩和で薬の販路は広がっている。薬局やドラッグストアだけでなく、スーパーやコンビニ、ホームセンターでも求人需要があります」(同前)
独立の道も開ける
定年後の再就職はこれまで述べたような他職種への転職ばかりでない。事務方のサラリーマンの中には同じ畑で働き続けることを希望する人も多いはずだ。その日を見据えて取得しておきたいのが、事務系の資格だ。