届けられたのは早朝だったようだが、Aさんがその事実に気づいたのは夕方だった。
「配送履歴を見ると、我が家のマンションのドアに置いた荷物の写真がありましたが、どうやら盗まれてしまったようです。置き配を頼んだ覚えはなかったのですが、よくよく調べてみると、何も指定しないと置き配になる設定だったらしく、それに私が気づかず、注文してしまったようです。私が悪いのですが、それならもっとわかりやすくしてほしかった。しかも、荷物は盗まれてしまったわけですし……」(Aさん)
Aさんは困惑しながらも、アマゾンに問い合わせることで事なきを得た。「再配送か返金を選べるなど対応もよかったし、配送業者の方にも、こんなときなので感謝はしていますが、今後はもっとわかりやすくしてほしい」とAさんはちらりと不満も漏らす。
高額商品だからこそ置き配を希望していなかったのに…
置き配の需要が拡大するなか、アマゾンはいま、試験的に特定地域への配送時、自動で最初から置き配を設定している。希望しない場合は、自ら設定を変更しなければならない。この仕様から、置き配トラブルが発生するというわけだ。40代男性会社員Bさんも同様のトラブルに見舞われた一人だ。
「在宅勤務になってから家にいるので、ずっと配達を待っていたのですが、いつまでたっても来ない。夕方、買い物をするために出かけるときに、ドアの側に置いてあったのに気が付きました。4時間くらい置きっぱなしでされていたようです。後から置き配の案内メールが来ていたことを知りましたが、もっとしっかり“これは置き配のものですよ”と告知してほしかったなと思います」
Bさんは同時に、気がかりな点もあると話す。
「うちのマンションはオートロックなのですが、それが突破されていたことに驚きました。確かに今はコロナ禍で大変で、届けてもらうだけでもありがたいですが、セキュリティ面はもっと考えてもらいたいです」(Bさん)