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コロナ失業でも頼りになる「雇用保険」、失業手当増やす裏ワザも

“コロナ特例”で雇用保険の門戸はパートやアルバイトにも一部広がっている

“コロナ特例”で雇用保険の門戸はパートやアルバイトにも一部広がっている

 総務省の統計によると、2020年3月だけで完全失業者数は172万人。倒産に至った企業はすでに100件を超え、このままでは戦後最大の失業率になる危機を迎えようとしている。いざ、仕事を失った時に頼りになる「雇用保険」という制度の理解を深めておきたい。

 雇用保険の財源は雇用者と雇用主が社会保険として負担するほか、国費投入もされており、基本的には1つの組織に年単位で継続勤務する会社員向けの保障だ。しかしいま、“コロナ特例”で、その門戸はパートやアルバイトにも一部広がっている。ファイナンシャルプランナーで社会保険労務士の井戸美枝さんが解説する。

「雇用保険に加入している人だけが対象だった雇用調整助成金と呼ばれる制度が、期間限定で非加入者にも適用されるようになりました」

 この制度は従業員に直接適用されるのではなく、雇用主を対象とした保障であり、労働者雇用の維持のために従業員に休業手当を支払った企業に対し、最大で中小企業は10分の9、大企業は4分の3を国が助成するという内容だ。

「休業を命じられた従業員は、平均賃金の6割を会社から受け取れる決まりになっています。勤務先の雇用主がこの制度を適用しているかどうかは、会社の総務部などに問い合わせをしてみて」(井戸さん)

 雇用保険に関してはさらなる緩和や受給金額の引き上げが審議されている。こまめにニュースをチェックしたい。井戸さんは、この機会に雇用保険に加入しているかを確かめるのも重要だと続ける。

「雇用保険は、健康保険や厚生年金などの社会保険よりも加入条件が広く、『1週間あたり20時間以上働いている』『入社時に31日以上働く見込みがある』『学生ではない』などの条件をクリアしている人なら、パートやアルバイトでも加入します。被保険者の保険料負担は賃金の0.3%のみで、入っている方が断然お得です」(井戸さん)

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