「毎朝始業時にメールで連絡。業務中は社内ネットワークのカレンダーに仕事内容を常時書き込まなくてはいけません。さらに終業時には、業務終了のメールを送り、フォルダにその日作った企画書や見積などをすべて格納しています。
それだけなら業務管理でしょうが、勤務中、ランダムに社員に電話をかけたり、突然Zoom会議に招待したりして、ちゃんと仕事をしているか確認してきます。ここまでくるとさすがに信用されていない感じしかしないし、かえって仕事の邪魔です」(Bさん)
誰がどれぐらい忙しいかわからない
Bさんは、在宅勤務になった結果、サービス残業が増えたという。リモートならではの問題点を指摘する。
「やることがいっぱいで忙しい人や、業務を進行するうえで上長の判断待ちになっている人、あるいはヒマで遊んでいるだけの人など、いろんな状態の人がいると思いますが、そうしたことはリモートだとわかりづらい。結果、1人ひとりへの配慮がなされず、仕事を振りやすい人に業務が集中するので、結果的にサービス残業も増えています。会社側もその実態を把握できていないから、どんどんブラック化していますね」(Bさん)
リモートになると、「仕事している」アピールもこれまで通りにはいかない。東京在住の40代男性企画職・Cさんは語る。
「リモートでちゃんと働いているという“存在感”は、オンライン会議かメールでのアピールでしか示せません。結果、『そのオンライン会議、いる?』みたいなものも増えました。リアルで長い会議がなくなって喜んだのも束の間、ただオンラインで集まって雑談をしているだけです。オンラインは、もはや健康かどうかの顔見せ、といった感じ。