「規則改正から2年ほど経っていますが、旧規則機は今でもホールのメイン機種です。それら人気がある機種の設置期限が延長されるということで、ホール側のメリットも大きいでしょう」(藤井氏)
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【5月22日、編集追記】
業界14団体からなる「パチンコ・パチスロ産業21世紀会」は5月20日、設置期限が延長される旧規則機の取り扱いについて、以下のように決議した。
●2020年12月末までに検定・認定が切れる遊技機
・「高射幸性遊技機」については当初の検定・認定切れの日付までに撤去
・パチンコの羽根モノ、ちょいパチ、甘デジ、パチスロのノーマルAタイプは当初の検定・認定切れの日付から7か月以内に撤去
・上記以外は2020年12月31日までに撤去
●2021年1月1日以降に検定・認定が切れる遊技機
・「高射幸性遊技機」については当初の検定・認定切れの日付までに撤去
・上記以外は2021年11月30日までに撤去
となっている。すべての旧規則機の設置期限が延長するのではなく、機種のタイプや検定・認定切れの時期によって、撤去されるタイミングが異なる。
「高射幸性遊技機」とは、旧規則機の中でも射幸性が高いとされている遊技機のこと。本文中に登場する機種の中ではパチスロの『ミリオンゴッド-神々の凱旋-』が該当する。つまり、『ミリオンゴッド-神々の凱旋-』については、設置期限が延長されることなく、当初の予定通り2020年11月に撤去される見通しだ。
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パチンコ・パチスロの遊技機は、保安通信協会(保通協)という国家公安委員会の指定試験機関で行われる「型式試験」で適合だと判断され、さらに国家公安委員会による検定を通過した機種のみが、ホールに設置できる。検定の有効期限は3年。3年経過後はホールが国家公安委員会に申請し、“認定”を受けることで、さらに3年間の設置が可能だ。
「基本的に、パチンコ機、パチスロ機は、検定申請から最大6年間設置できるというルールですが、検定・認定の期限が過ぎた機種も“みなし機”と呼ばれて、実はホールに設置してあったんです。
しかし、2018年2月に規則が改正されると、より射幸性が抑えられた機種でないと検定を通過できなくなるとともに、改正前に検定を通過した“旧規則機”を“みなし機”として設置できなくなった。予定では2021年1月末までに一部例外を除いて多くの旧規則機が撤去されることになっていましたが、それが今回の警察庁の判断によって旧規則機を1年間長く設置できるようになります」(藤井氏)