旧規則機の設置期限延長はホールにとって、様々な意味を持つようだ。
「新型コロナウイルスの影響で売上が下がっているホールにとって、設置台数が多い旧規則機を撤去して、その代わりに新台を導入するのは、コスト面での負担が大きい。その出費を先送りにできるということです。また、入れ替え時に業者や従業員が感染する危険性を指摘する声もあり、感染防止という点でも一定の意味はあると思います。
旧規則機のファンを逃さないという効果だけでなく、新規則機への移行期間が伸びるという点でのメリットもあります。向こう1年間で、人気を獲得するような新規則機が登場すれば、旧規則機のファンを繋ぎ留めることもできるかもしれません」(藤井氏)
設置期限延長にユーザーは何を思う
旧規則機の設置期限延長について、パチンコ・パチスロユーザーはどんな感想を持っているのだろうか。
神奈川県に住む会社員Aさん(30代男性)は、休日や仕事帰りに、週1~2回ほどパチンコを打っている。
「私は基本的に『北斗無双』しか打ってないので、設置期限が延長するのは単純に嬉しいです。『北斗無双』がなくなったら、パチンコをやめようかなと思っていましたが、とりあえずもうちょっとパチンコを楽しもうと思います」
ちなみに、ホールにおけるコロナ感染についてはどう思っているのだろうか。
「満員電車なんかに比べれば、感染リスクは低いかなあという感じはあります。私がよく行くホールは各台計数(出玉数を自動で数えるシステムのこと。ドル箱は使わない)で、パチンコ玉にもそんなに触らないから、それほど不潔な感じもしない。隣の台との間にアクリル板も設置してあるし、正直そんなに心配していません」(Aさん)
都内に住む自営業のBさん(40代男性)はパチスロファンだが、2018年の規則改正以降、ホールに足を運ぶ頻度は確実に減っていると話す。
「6号機(パチスロの新規則機のこと)は出玉が緩やかで、“大きく勝てない”という印象で、そんなに打っていません。凱旋(『ミリオンゴッド-神々の凱旋-』のこと)や番3(『押忍!番長3』のこと)はそれなりに打ってきましたが、そろそろ面白くて出玉がある新機種が打ちたい。これから1年以上、凱旋や番3ばかりを打つということは考えていません(*注)。
【*編集追記:『ミリオンゴッド-神々の凱旋-』は2020年11月に撤去される予定。このコメントはそれが発表される前のもの】
個人的には、打ちたくなるような魅力のある機種が出てこない限りは、パチスロへはあまり行かなくなると思います。ちょうどこの休業期間で、パチスロに行かない生活に慣れたので、このままやめられそうな気もしています」