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コロナ・ショックの円高は海外投資のチャンスに 「世界が買える」投資信託16

外貨預金と投資信託は?

 具体的にはどのような投資手段があるのだろうか。山中さんはこうアドバイスする。

「米ドル預金など外貨を直接買うのは為替相場に大きく左右されるので、一般のかたにはおすすめできません。今後の成長が見込める国に幅広く投資できる『投資信託』がいいと思います」

 投資信託とは、自分のお金を運用の専門家(金融機関など)に預けると、資金を国内外の株式や債券などに幅広く投資して運用してくれる金融商品のことで、「ファンド」とも呼ばれる。高山さんは投資先として「まずは米ドルに注目」と言う。

「米ドルは世界的に決済で使われる『基軸通貨』であり、売買の需要が常に存在し、安定しています。アメリカは人口の増加も続いており、2050年の人口予測は先進国の中で1位。経済は緩やかながらも右肩上がりなので、海外投資先として外すわけにはいかないでしょう」

 FPの森田悦子さんは「米ドルとの分散」として中国や東南アジア、中南米といった「新興国」への投資のメリットを挙げる。

「新興国の人口は増加傾向で、特に将来の生産・消費の担い手となる若年層の割合が高いのが特徴です。つまり、先進国に比べ、将来的な経済成長の余地が大きい。また、資源が豊富な国も多く、今後資源国が脚光を浴びれば、株価や通貨の上昇期待もさらに大きくなります」

 一方でデメリットもある。

「先進国に比べて経済や政治体制はまだ脆弱で、先進国からの投資に依存する面も大きい。そのため、長期的には大きな成長が期待できる半面、短期的にはリスクが高いのがデメリットでしょう。投資するならあくまで余裕資金で対象を複数に分散し、10年は続ける覚悟の長期投資が鉄則といえます」(森田さん)

 投資先にはメリットとデメリットがあり、そうしたリスクを抑えるためにも、どこかに一辺倒ではなく、米ドルや新興国などをバランスよく分散投資するのがよいだろう。

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