実際、早いとされたオンライン申請での支給が、郵送申請よりも1~2週間ほど遅れた自治体もある。
ミスも出始めた。大阪・寝屋川市では約2200人の住民に対して、総額2億円超の二重払いが発生してしまった。
今回の「10万円給付」は、国の新型コロナ対策で突如現れた業務。そのため役所内に担当課は存在せず、各自治体の職員たちは四苦八苦。東京・品川区では、職員がローテーションを組み、24時間体制の作業を強いられている。
「政府はマイナンバーカードの普及率などを考えれば、現場に混乱が生じることは予想できたはずです。それなのにバタバタと枠組みを決定して、発表した後は各自治体に対応を“丸投げ”。無理を押し付けられた役所の人たちには同情します」(前出・荻原さん)
支給が遅くなればなるほど、苦境に立たされる人は増えていく。政府には迅速な対応が求められる。
※女性セブン2020年6月18日号