投資情報会社・フィスコが、株式市場の6月1日~6月5日の動きを振り返りつつ、6月8日~6月12日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は3週連続の上昇となり、一時23000円に急接近した。
5月29日の米国市場はNYダウが小幅続落したものの、トランプ大統領の対中方針を巡る会見で貿易合意の撤回などショッキングな内容がなかったことから、週開け6月1日の日経平均は堅調な始まりとなった。後場は伸び悩む場面があったもののハイテク株を中心に買い戻されて、終値で2月26日以来となる22000円台を回復した。米中対立への懸念が和らぎ、東京エレクトロン<8035>やアドバンテスト<6857>といった半導体関連株の上昇が目立った。また、続伸したマザーズ指数が、大引けで2018年12月以来となる1000ポイントを回復した。
米中対立に続き人種問題を巡る米国内抗議デモの激化が懸念されたものの、1日のNYダウは3営業日ぶりに反発した。この流れを受けて2日の日経平均は一段高でスタートすると、大引けにかけて、前日比339.40円高の22401.79円まで上昇する場面があった。海外投資家などによる買い戻しが断続的に入ったとみられ、出遅れている景気敏感株を中心に幅広い銘柄が堅調に推移した。
新型コロナウイルスの流行が鎮静化、経済活動の再開、ワクチン・治療薬の開発進展で先行きへの期待が増し、2日のNYダウが続伸した流れを受けて、3日の日経平均も3日続伸となった。円相場が一時1ドル=108円台後半までの円安となったこともあり、朝方には22818.87円(前日比493.26円高)まで上昇する場面があったが、買い戻しが一巡すると利益確定の売りも出て上値の重い展開に転じた。個別では、5月の国内「ユニクロ」既存店減収率が縮小したファーストリテ<9983>や、円安を受けたトヨタ自<7203>など自動車株の上昇が目立った。