外出自粛をきっかけに、注目されたのがZoomなどを使ったオンライン飲み会。だが、最初こそ面白がって参加してみたものの、結局、数回で飽きてしまったという声も出てきている。ブームになったばかりなのに、早くも「オンライン飲み会離れ」する人たちの本音に迫った。
20代の男性会社員・Aさんは、オンライン飲み会を何回か経験したが、「やっぱり飲み会は対面がいい」とこぼす。
「画面で全員の顔を見ていると、“業務感”“会議感”があって、まるで飲んでいる気がしません。リアルでも人の顔を見て話すのがそこまで得意なわけではないので、オンラインではそれが強制的に強いられるのが苦手。それに自分の顔が映るのも微妙です。かといって、顔を出さないと、意味がないですし……。早く普通の飲み会がしたい」(Aさん)
このように、実はオンライン飲み会は苦手だという人は少なくない。もちろんオンラインならではのメリットもあるが、やはりリアルの方がいいという声が圧倒的だ。20代の女性会社員・Bさんは「話題を選ぶ難しさ」を指摘する。
「オンラインだと、全員が興味を持っている共通の話題を選ばないと場がもたない。リアルの飲み会だと、夢中になって話しているグループについていかずとも、隣の人とまったりと話せたり、意外な人となりがわかって面白い側面があったりする。そんな“救済措置”がありました。オンラインではコミュニケーション強者がより強い存在感を持つことになり、私のような“弱者”はオンラインではより無言が多くなる。作り笑いが多くなりました」(Bさん)
リアル飲み会では率先して「サラダの取り分け」などをして“女子力アピール”する人もいたが、オンラインでは新たなアピール合戦も繰り広げられているという。
「つまみの見せ合いで、凝ったものを作っている女性もいてびっくり。ビーフストロガノフや筑前煮など男性陣が好きそうな感じのもので、『すごい』『料理うまいんだね』と称賛を浴びていました。既婚男性の『嫁が作ってくれた料理自慢』もちょっと面倒くさい……。やっぱり、リアルで同じつまみを食べながら、マウントなしで楽しみたいという気持ちが強いです」(Bさん)