アンジャッシュ・渡部建の不倫は多くの女性たちの怒りを買った。しかし、「私や、私のママ友にとっては夫の不倫なんて日常茶飯事」と語るのは、東京・港区の麻布界隈に住む“麻布妻”の美絵子さん(仮名・40代)だ。自身も麻布妻でライターの高木希美氏が、「夫の不倫を認める妻」の事情をリポートする。
* * *
「初めて夫の不倫が発覚したのは、数年前に子連れでハワイに行ったときでした。家族でご飯を食べているのに女の子とLINEしているのが見えて、その場でスマホを見せてもらったら、明らかにクロでした」
そう語った美絵子さん。当時、子供は2歳と0歳で、とても手がかかる時期でした。普段から、仕事が忙しくないときは早く帰宅してほしいと夫にお願いしていましたが、「忙しいんだよ」の一点張り。土日も家を空けることが多く、いつもしている結婚指輪を外して帰ることも少なくなかったそうです。“ハワイ事件”の前も怪しいなと思うことは多かったものの、子育てに追われて浮気の証拠を探す余力はありませんでした。
美絵子さんの夫はコンサル会社を経営していて、会社自体はそこまで儲かっていないものの、昔からやっていた株式投資や不動産投資で築いた資産があるそうです。
「毎月、夫からは家賃や光熱水費とは別に30万円をもらっていますから、洋服などの買い物も自由にしていました。でも、それで夫の役割は果たしていると思っていて、子育てには一切協力してくれません……。
見つけたLINEには、『またお泊まり行きたいな』なんてやりとりがありました。問い質すと、『俺はおかわりはしない。一度きり。だから浮気じゃない』と言ったんです。その上、『こんなに大変な仕事をしていて、ストレスもあって、そのへんの女と軽く遊ぶくらいの息抜きがなきゃ、生きていけないんだよ。俺のことも理解しろよ』と開き直っていたんです。
それで私も考えました。いい生活をさせてもらって、子供もかわいいし、離婚するつもりはない。だから、傷ついた分はお金で払ってもらおうと思ったんです」(美絵子さん)
そして彼女は、自ら“慰謝料表”を作成。まず、夫が女性にアプローチして、食事デートして、また会う機会を作って、お酒を飲んで、ホテルに行って……それぞれに使ったお金や時間を計算しました。夫が外で使っていた時間は、シッターの時給を参考にお金に換算。
加えて、そのお金や時間を美絵子さんに使っていたら得られたはずの幸せの“逸失利益”も提示しました。これらを資料にまとめ、夫に突きつけたそうです。その結果は、「1人と1回不倫したら50万円」。