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神社を襲うコロナショック 参拝客激減、祭り中止で宮司も嘆き節

 コロナで収入が減少した中小企業に対し、最大200万円が給付される持続化給付金は、現在のところ宗教法人は対象外だ。

「神社を取りまとめている神社庁からは、雇用調整助成金の申請は可能という連絡がありました。従業員に休業手当を支給した場合は、申請できるみたいです。ウチは妻以外に従業員がいるわけでもないので、該当しませんね」

初詣用のお守りや破魔矢、発注数に悩み

 Nさんの心配は、すでに来年の初詣に及んでいる。

「初詣客に頒布するお守りや土鈴、破魔矢などは、毎年6月頃から業者さんと準備するんです。しかし、今年は第2波、第3波の懸念もあって、いくら発注すればいいのか、皆目見当がつかない。干支がついたものは在庫が余ると翌年に持ち越すこともできないし、かといって発注が少なすぎても、もしコロナが収束したとして、来てくれるかもしれない参拝客に迷惑がかかる。非常に悩ましいです」

 とはいえ、辛い状況が続く中にもポジティブな面はあった。

「正直、こんなノンビリした数か月は初めてでしたから、普段はなかなかできない参道の整備工事を行って、伸び放題になっていた大きな松の枝も剪定したんです。美しくなった参道で、またいつかたくさんの参拝客を迎えたい、今はそう思うばかりです」

 Nさんによれば、最近は少しずつお宮参りや厄払いの予約も入り始めたというが、500年以上続く恒例の夏祭りは中止。前例のない静かな夏が神社に訪れようとしている。

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