だが、そうした悩みも出社組にいわせると、
「こっちは片道1時間以上かけて通勤している。在宅組が残業代を請求するなら、通勤時間も残業に加えるべき」(50代不動産業)
ということに。溝上氏が続ける。
「人事評価には『行動評価』と『成果評価』があります。行動評価では、ホウ(報告)・レン(連絡)・ソウ(相談)ができているかとか、チームワーク、後輩の指導などの行動を見ますが、在宅組は行動が見えないので行動評価ができない。
今、各社の人事部門は、どうすれば出社組と在宅組をフェアに評価できるかで頭を悩ませている。在宅組には『正しく評価してもらえるか不安』と感じている人が多い」
旧来型の評価から抜け出せない企業で、テレワークが定着する日は遠そうだ。
※週刊ポスト2020年7月3日号