そう考えていくと、日経平均は今年1月につけた2万4000円の高値更新はもちろん、2万5000円台も通過点にすぎないような上昇を見せるかもしれない。
もっといえば、今後の株価上昇は、いくらになるかという水準に目を奪われるよりも、金融緩和がもたらした「金融相場」である以上、各国政府・中央銀行のスタンスにこそ注目すべきだろう。この先、各国の政府が積極財政から緊縮財政、中央銀行が金融緩和から金融引き締めに転じれば、相場は終わりを迎える。その直前が、まさに「バブル」のピークとなるだろう。
今後のバブルを見越すと、下値のメドはあまり考えなくてもよいように思えるかもしれないが、そうではない。このまま各国の積極財政と金融緩和が続けば、下値は堅いかもしれないが、突発的なリスクによる下振れも予想される。たとえば北朝鮮と韓国の軍事衝突が本格化したり、米トランプ大統領が何か不穏当な発言したりすれば、すぐに日経平均が2万円割れとなってもおかしくない。ただ、政府・中央銀行が“仕手筋の本尊”である以上、株価が下がったところで押し目買いする選択肢もあるかもしれない。