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リモートワーク推進をトップダウンで実現させたリコーの取り組み

ツールの整備の取り組み事例

ツールの整備の取り組み事例

2000人の本社社員が一斉在宅勤務にトライ

 リコーでテレワークはどれほど浸透しているのか。リモートワーク利用者数を見ると、制度がスタートする直前の2018年3月は238人だったのが、翌2019年3月には3163人と約13倍に。2020年3月には6000人を超え、社員の約3分の2がリモートワーク制度を利用している計算だ。

 同社が社員にアンケートを取ったところ、「リモートワークには消極的だったが、実際にやってみたら意外とできた」「時間の有効活用ができ、ゆとりが生まれた」などといった声が多く寄せられたという。長瀬氏は「オフィスに行かなくても仕事ができる、という気付きがどんどんと社内に広がっています」と実感を込める。

 リコーは、政府が実施している「テレワーク・デイズ」にも積極的に参加してきた。19年6月には東京オリンピック開催期間に本社をクローズし、約2000人の社員が一斉に在宅勤務やサテライトオフィス勤務にすることを発表。実際、同年7月、9月、10月、11月、20年1月、3月に一斉リモートワークデーを行った(1月は3日連続)。2020年の東京オリンピック開催は延期されたが、この取り組みが今回の新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言下で活かされた。

「今回のコロナ禍では、いままでリモートワークが進まなかった部門でも大きく活用が進み、全社でナレッジ共有がされています」と長瀬氏。リコーの実例はテレワークの大きな可能性を示している。

※週刊ポスト2020年8月1日号増刊『ゼロから始めるテレワーク最強攻略ガイド』より

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