東方航空は6月18日、週末“随心飛”という名称の商品を発売した。消費者は3322元(5万827円、1元=15.3円で計算、以下同様)でこの商品を買えば、今年の年末までの間、土曜、日曜に限り、空席があれば、東方航空のエコノミークラスに乗り放題となる。
国際便はパンデミックが収束しない中、事実上の渡航制限がかかっている国・地域が多く、依然として回復のメドは立たないが、国内便は企業の生産がほぼ回復していることから、ビジネス客を中心に客足が戻りつつある。
東方航空に続き、華夏航空、海南航空も
民航資源網が7月1日に発表したデータによれば、6月の1日当たり平均離着陸機体数は22470機で、5月と比べ18.8%増加。月中の最高であった日は、2016年の平均にほぼ並ぶ水準であり、これはアメリカよりも21.5%多い数字だ。
ただ、ビジネス客に比して、旅行客の利用が少ない点は否めない。土日の乗客率が低く、東方航空はこの点を改善させるために今回のような乗り放題キャンペーンを打ち出したと見られる。
正式なデータは発表されてないが、業界関係者らの予想では3万3000セットを販売、金額にして1億1000万元(16億8300万円)程度の売上になったとみられる。キャッシュフローの補填が目的ではないかといった意見もあるが、この程度では焼け石に水である。
また、中国本土メディアによれば、この商品のメディア向け広告宣伝費だけで8000万元(12億240万円)を超えるといった推計もある。実際の収益改善効果というよりも、これから夏の旅行シーズンに向けて、消費者の需要を刺激することが目的だと見られる。