まだ、どこのホテルが割引されるか公表されていないが、7月27日以降、旅行業者、旅行予約サイト、宿の直販予約システムなど準備が整った事業者から割引価格で旅行プランが販売される。
しかし、東京を中心に新型コロナ感染者が増加するなか、このキャンペーンには賛否両論の声が上がっている。地方からは感染拡大を危惧し、「東京から人が来るのは怖い」という本音が漏れる。各地の知事や市長からは「来ないで欲しい」「人災」などと否定的な声もあがるほか、段階的な実施を求める慎重論も出ている(*)。
【*追記:政府はその後「Go To キャンペーン」の運用を見直し、「東京都発着」と「若者や高齢者の団体旅行」を除外する方針を固めた】
一方で経済活動の強化を求める声もある。医療ガバナンス研究所理事長の上昌広さんは「必要なのは感染防止対策」と指摘する。
「経済活動をするうえで今回のキャンペーンが必要な面もある。観光業の支援を『やる』『やらない』の二者択一ではなく、いかに感染防止と経済活動を両立していくかを工夫する必要があります」
受け入れ側は最大限の対策をする。大手旅行会社「HIS」の広報担当者が説明する。
「各ホテルや観光施設は従業員のマスク着用や手指消毒、施設内の消毒、食事やサービスの提供法の変更など、細心の新型コロナウイルス対策を講じています。安心できる旅行プランをご用意するための準備に余念がありません」