各人の意向を踏まえて世帯主が申請、市町村に対し、世帯主が受領する権利を持つものの、給付金は家計支援のためのもので、世帯主の独り占めは制度趣旨に反します。ただ、世帯主が個々の構成員を代理して申請する形ではなく、構成員に分配することを予定しているとも思えません。
閣議決定は自粛生活が必要で、団結してコロナの克服のために支給するとしています。自粛したのは、それぞれ各人です。一方、団結も大切です。給付金の使途も家族でよく話し合い、お互いに納得した上で使うべきでしょう。
【弁護士プロフィール】竹下正己(たけした・まさみ):1946年、大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年、弁護士登録。
※週刊ポスト2020年7月31日・8月7日号