相続にかかる“ルール”が大きく変わる。2018年の民法(相続法)改正を受け、基礎控除額の変更など新制度が順次施行されてきたが、今年7月にそれらが出揃った。新時代の「親子のお金」の大問題と、どう向き合えばいいのか。遠出が難しい異例の盆休みは、親子でじっくり話し合う機会にもなる。
では、無用な相続トラブルを避けるために、どんな備えをすればいいのか。次の5つの流れを知っておきたい。
■(1)相続人の数を確認
被相続人の戸籍謄本を集めて、誰が相続人かを確認する。
「その際、家系図を書きながら作業を進めると相続人の把握がスムーズになります」(夢相続代表取締役で相続実務士の曽根恵子氏)
■(2)財産目録を作成して遺産総額を出す
被相続人と一緒に家族で財産をすべて洗い出す。その際、借り入れや借金といった負債も忘れずに記入したい。
■(3)相続人数をもとに基礎控除額を算定
「3000万円+600万円×相続人の人数」の計算式に、(1)で確定した相続人数を入れて基礎控除額を計算する。