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コロナ禍で110店休業でも最高益 ニトリ「不況に強い」独自の強み

 現在、ニトリが注力しているのが、家具を売らないホームファッションストア「デコホーム」だ。キッチン用品や寝具、時計など売れ筋のインテリアグッズを取り揃え、主に駅近やショッピングセンターなど利便性の高い場所に展開して来店頻度を上げる作戦だ。2014年2月に17店舗だったのが、今年5月には98店舗にまで拡大した。

 2021年度通期では、売上高6532億円(前期比1.7%増)、純利益757億円(同6.0%増)を計画している。達成できれば、今期で34期連続の増収増益となる。「不況に強い」と言われてきた同社だが、まさにどんな条件下でも業績を拡大しているのである。

 こうした好調さは株式市場でも評価され、株価は上場来の高値を更新中だ。株価は2万3000円前後で推移しており、最低単位である100株を購入するのに約230万円が必要になる。高収益で注目度が高まったがために個人投資家には手が届きにくい株価となってしまっており、株式の分割実施などが待たれる状況だ。

【プロフィール】わじま・ひでき/経済ジャーナリスト。国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)。日本勧業角丸証券(現みずほ証券)、株式新聞社(現モーニングスター)記者を経て、2000年ラジオNIKKEI入社。解説委員などを歴任後、2020年6月に独立。1985年から株式市場をウォッチし続け、四季報オンライン、日経マネー、週刊エコノミストなどへの寄稿多数。

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