料理レシピサービス大手のクックパッドの2019年12月期第2四半期(1~6月)業績は、売上高に当たる売上収益が57億8000万円と、前年同期比で2.6%のマイナスとなった。営業利益は4億5600万円となり、前年同期比71.2%のマイナス。国内の平均月間利用者数は5483万人と発表しているが、2016年(第4四半期)の6414万人と比べると1000万人以上減っており、苦しい状況が続いている。
レシピ動画サービス「デリッシュキッチン」「クラシル」などといった競合サービスも台頭するなか、ユーザーは現在のクックパッドについてどのように捉えているのだろうか。同サービスの愛好者、過去の利用者に話を聞いた。
レシピがありすぎて「迷子」に
50代の主婦・Aさんは、クックパッドのプレミアム会員。5年以上にわたり約300円の月額料金を支払っている。
「料理研究家ではなく、普通の主婦によるレシピは、“私でも作れそう”という気にさせてくれる。さらに、毎日料理をする人だからこそ分かる工夫や知恵があって、参考になることが多かったんです」(Aさん、以下「」内同)
かつては毎日のようにクックパッドを利用していたというAさんだが、最近では月に1回ほどの頻度になってしまい、解約も考えているという。
「レシピの数が増えすぎて、もはや『これを作ろう!』と決められない。また、スーパーの特売情報を閲覧できる機能が、『トクバイ』という名前の別アプリとして独立してしまった。その特売情報を見て毎日の献立を決めていたので、今やアプリを毎日開く理由もなくなってしまいました。専門家考案のレシピや絞り込み検索など、有料会員限定の機能は魅力的ですが、私としては会費を支払う理由が薄れてきています」