この先は非喫煙者にも負担が?
今回の増税について、非喫煙者からも危機感を募らせる声が多く聞かれた。これまでタバコを吸ったことも、吸おうと思ったこともないという30代男性会社員・Bさんは、「これは喫煙者だけの問題では終わらない」と呆れる。
「はっきり言って、タバコ増税はもう異常なレベルに足を踏み入れている印象です。今後も定期的に増税するつもりでしょう。1箱1000円にすればいい、みたいな意見も目にしますが、それで売上が激減したら、今度は税収が下がってしまうでしょう。いずれにせよ、絶対に頭打ちするときが来る。そもそも喫煙人口が減り続けているうえに、さらに国を挙げて禁煙を推奨しているわけですから。
タバコの税収が減ってきたら、当たり前ですが、今度は非喫煙者にも負担が強いられるようになるのでは。お酒はもちろん、バターや砂糖、油など、いかにも摂りすぎたら体に悪そうなものの税率が上げられてもおかしくない」(Bさん)
4月1日から改正健康増進法が施行され、屋内では原則全面禁煙。さらに新型コロナ対策として喫煙所の閉鎖が相次いでいる。喫煙者にとっては受難続きだ。30代の男性会社員・Cさんも、「政府は一体何をしたいのか」と首をかしげる。
「私は非喫煙者ですが、さすがにやりすぎだと思います。負担を強いるばかりで、喫煙者の環境は悪化の一途。むしろ喫煙所をもっと増やしたり、徹底した分煙環境を整える施策をしたほうがマナーの悪い人も減るだろうし、税収も担保できるんじゃないかと思います」(Cさん)
タバコ増税が喫煙者だけの問題で終わっているうちはまだいいが、税収のことを考えると、そのうち非喫煙者にもしわ寄せが来るのではないか──、そう不安に思っている人は少なくないようだ。