キャリア

「管理職になりたくない」社員が8割の現実 なぜ嫌なのか本音を探った

働く意欲はあるけれど…

 独立行政法人「国立女性教育会館」の調査では、大企業で働く入社5年目の正社員のうち管理職を希望しない女性は59.2%、男性は12.1%だった。この調査では男女で約5倍の差があることになる。

 20代の女性会社員・Bさんも、管理職を希望しない一人。「女性に管理職になるメリットはあまりないと思う」と消極的だ。

「うちの会社にも女性管理職はいます。もちろん、『なりたい人』『素質がある人』はなるべきだと思いますが、私は管理職にはなりたくありません。とはいえ、誤解されたくないのは、働く意欲はあるということです。仕事は好きです。スキルアップもしたい。でも、それが出世したいということには結び付かないというだけです。

 先日、同僚がうつで休養することになったんです。そうしたら、その上司が『自分の言い方が悪かったのではないか』『指導が足りなかったのではないか』『変化に気づいてやれなかった』などと自分を責めるようになって、『管理職を下りたい』という希望を出したらしいんです。そういうのを見ていると、管理職って本当に大変。私は人の人生に責任は持てないな、と思いました」(Bさん)

 QOLを重視するようになった今の時代、管理職希望者は減少の一途をたどっている。働き方改革と同様、管理職のあり方も変化の時なのかもしれない。

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