とにかく最初の目標は「3日に1回」
だからといって、料理が苦手な人がいきなり週1回のまとめ買いをするのはハードルが高い。冷蔵庫の容量にも限界があるため、毎日スーパーへ行っている人は、まずは買い物回数を3日に1回にするところから始めると見通しを立てやすい。その際、利用するスーパーは用途に応じて使い分けても構わない。節約アドバイザーでFPの丸山晴美さんが話す。
「たとえば、冷凍保存できる肉や日持ちする野菜は業務用スーパーでまとめ買いした方がお得です。そのほかのものはネットスーパーで購入し、どうしても買い足したいものがあれば、送料が高くつくくらいなら実店舗で買っても構いません」
このとき、こだわりたいのは支払い方法だ。最近は新型コロナ対策にキャッシュレス決済が推奨されていることもあり、クレジットカードや電子マネーで支払う人が増えている。ネットスーパー、実店舗のいずれを利用するときも、なるべく「チャージ式」の電子マネーを使うべきだと丸山さんが続ける。
「人は、手持ちの金額によって購入時の心理が変わります。たとえば財布に2000円しか入っていなければ本当に必要なものを選んで買いますが、1万円あると気持ちが大きくなって『1万円の心理』になる。後払いタイプの電子マネーやクレジットカードは、『1万円の心理』が働いて無駄遣いしやすいんです。
一方、チャージ型の電子マネーなら、チャージした金額内でしか使えないので安心です。スーパーと提携している電子マネーならポイントもたまって、現金よりお得です」
買い物には人それぞれのライフスタイルが表れる。週に1回ネットスーパーでまとめ買いするというお金がたまりやすい家庭でも、味にこだわる肉やパンは決して冷凍保存せず、使うたびに専門店で買い足すというケースもある。単純な回数にとらわれるより、その場しのぎの買い物を減らすことがなにより重要だ。
「食費は、家計の中でも管理が最も難しく、いちばん頭を使います。逆に言えば食費の管理がうまくできる人は、そのほかの家計の管理も見えているということ。スーパーへ行く回数を無理なく減らし食費をコントロールできれば、必ずお金はためられます」(丸山さん)
余裕のある買い物習慣を身につけて、ストレスなくやりくりできる方法を見つけよう。
※女性セブン2020年9月3日号