また、母と子で話し合って居住権と所有権を解消する手もある。
「ただし、母が認知症を患うと手間取る可能性が高い。話し合いが進まず、権利を解消するために後見人を立てる必要などが生じます。手間もお金もかかることになり、問題解決に向けたハードルがさらに高くなります」(前出・植崎氏)
配偶者居住権は開始間もない制度であり、混乱期にあると言える。
「まだ新しい制度なので未知のケースが多く、問題解決の事例が少ない。不安があるなら、事前に専門家に相談することが必須です」(前出・植崎氏)
※週刊ポスト2020年9月4日号