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相続トラブルのタネとして見落としがちな「デジタル資産」の掌握法

ネット銀行、電子マネー…見落としがちなデジタル資産と解約方法

ネット銀行、電子マネー…見落としがちなデジタル資産と解約方法

 誰が自宅を相続するのか、兄の家族が多くの生前贈与を受けている、介護にあたった長女が父の預貯金を使い込んでいた──遺産分割を巡って、仲の良い家族のトラブルが続出しているという。そして、最近トラブルのタネとして増加しているのが、「デジタル資産」が見つかったケース。

 ネット銀行の口座やネット証券、仮想通貨といった実態を把握しづらい遺産には注意が必要だ(別掲表F参照)。

 川崎相続遺言法律事務所の勝本広太弁護士が解説する。

「ネット銀行などには通帳がないため、見落としが生じやすい。郵便物やメモを手掛かりに本人の行動履歴から可能性の高そうな金融機関などに片っ端から問い合わせる必要があります」

 デジタル資産を探すためにアナログな方法に頼らざるを得ないが、相続前にすべての遺産を掌握しないと二度手間になる。

「遺産分割協議が終わった後にデジタル資産など新たな遺産が見つかると、協議をやり直して相続税の修正申告をする必要があります。被相続人が生きているうちに協力してもらい、財産目録を作成しておくのがベストです」(前出・勝本氏)

 別掲表にはデジタル資産の解約方法もまとめた。思わぬトラブルを避けるには、なるべく早いうちの対処が効果的だ。

※週刊ポスト2020年9月4日号

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