新型コロナの感染拡大に伴う巣ごもり生活や在宅勤務の普及などの影響から、YouTubeを視聴する時間が長くなったという人は多いだろう。スカパーJSATの調査によると、10~60代のYouTube平均利用時間は、緊急事態宣言発出前と比べて平均30分増加、特に若い世代で増加傾向が顕著だという。
生活のなかで存在感が増すYouTube。投稿される動画のなかでも、定番企画として根強い人気を誇るのが「買ってみた」など高額商品を購入する動画だ。他人が何かを買っているだけの動画になぜ惹かれるのか。ユーザーたちの声を集めた。
40代の男性会社員・Aさんは、もともとテレビ番組の高額商品系の企画が大好きだった。2018年3月まで放送されていたバラエティ番組『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)で、芸能人たちが高額商品を購入する人気企画「買うシリーズ」だ。
「夢がありますよね。ロレックスやハーレー、ポルシェなどを買える芸能人ってすごいなって思っていました。自分は一生買うことはないんじゃないかなという高額商品ばかりで、非日常の世界を楽しんでいました。毎回、とんねるずに勧められるがままに、芸能人たちが戸惑いながら購入していくという筋書きも笑えました」(Aさん)
ステイホームの影響から以前よりYouTubeの視聴時間が増えたAさん。YouTubeでも“買う”動画をついつい見てしまうという。
「新しい高級車を買って乗っている映像や、飛行機のファーストクラスに乗る映像なんかは、見ているだけでワクワクしますし、テンションが上がります。テレビに出ている芸能人と違って、YouTuberが買って紹介しているのは、身近な感じもする。自分ができないことを疑似体験できる嬉しさがあるのかもしれません」(Aさん)