毎月義務のように支払っている生命保険料。だが、払い続けた保険料は生涯で1000万円を超えることも多く、保険はマイホームに次ぐ“人生で2番目に高い買い物”と言われるほど。1世帯当たりの保険加入件数は平均3.9件と多く、年間に支払う保険料は平均38.2万円とされる。年間38万円もの保険料を40年間払い続ければ、総額は実に1520万円にものぼる。
それがいざというときに役立てばいいが、必ずしもそうではない。むしろ、ムダになることの方が多いだろう。家族にとって必要最低限の保障だけに見直すことができれば保険料の節約につながるが、子供がまだ小さい場合は「どうしても死亡保障が必要」という声もあるだろう。
生命保険は大きく分けて3つの種類
そもそも生命保険には、生涯保障の「終身保険」、一定期間の保障があって掛け捨ての「定期保険」、同じく一定期間を保障し保険金は年金のように月ごとに受け取れる「収入保障保険」の3種類がある。
「終身保険」はいつ亡くなっても必ず保険金を受け取れるが、保険料が総じて高い。掛け捨てではない貯蓄性が魅力といわれてきたが、この超低金利時代では受け取り時に微々たる金額しか増えていない場合が多い。
「定期保険」は、たとえば60才までの死亡に備えるよう契約すると、その期間内ならいつ死亡しても同じ金額を一括で受け取れる。
それに対し、「収入保障保険」は、同じ60才までの死亡に備えても、月額15万~20万円など、60才まで年金のように受け取れる仕組みだ。たとえば、月15万円ずつ受け取る契約なら、40才で亡くなると60才までの20年間、50才で亡くなると10年間、毎月15万円を受け取ることができる。亡くなった人の収入を肩代わりしてくれるような形だ。