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持続化給付金の杜撰さ パパ活女子でも100万円受給できたカラクリ

 この回答に「事務局のお墨付きを得た」と解釈した彼女は、人生で初めての確定申告を行った。

「彼からもらったお手当のすべてを事業収入として正直に申告しました。パパ活の収入を確定申告する人なんていないと思いますが、本来はやるべきなんですよね? 一方で、25万円を経費として計上しました。洋服や化粧品、脱毛エステに使った金額の半分くらいは、パパ活のための出費ですからこれも問題ないと思います。さらに、基礎控除と勤労学生控除のおかげで、所得税と住民税を合わせても課税額は4万円くらい。100万円もらえるなら安いものです。私、経営学部なんですけど、会計の授業で学んだことが役立ちました。ヒントをくれたパパにはお礼に、タダでお泊りしてあげました」

 彼女の行為はまさしく性風俗関連ではないのか……というツッコミもあるだろうが、それを証明するものがない以上、パパ活女子でも受給できてしまうのが、持続化給付金の現状なのだ。彼女にはせめて今年以降も、きっちりパパ活のお手当の確定申告を継続し、わずかでも納税していただきたいものだ。

【プロフィール】奥窪優木(おくくぼ・ゆうき)/フリーライター。1980年、愛媛県生まれ。上智大学経済学部卒。ニューヨーク市立大学中退後、中国に渡り、医療や知的財産権関連の社会問題を中心に現地取材を行う。2008年に帰国後は、週刊誌や月刊誌などに寄稿しながら、「国家の政策や国際的事象が末端の生活者やアングラ社会に与える影響」をテーマに地道な取材活動を行っている。2016年に他に先駆けて『週刊SPA!』誌上で問題提起した「外国人による公的医療保険の悪用問題」は国会でも議論の対象となり、健康保険法等の改正につながった。著書に『中国「 猛毒食品」に殺される』(扶桑社)、最新刊に『ルポ 新型コロナ詐欺 ~経済対策200兆円に巣食う正体~』(扶桑社)など多数。

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