現制度では、月給35万円の人が16万円の年金を60歳で繰り上げ受給すると、年金は11万円に目減りする。さらに、給与+年金の合計が46万円となり、在職老齢年金で年金9万円がカットされてしまう。これでは繰り上げる意味がない。
だが「47万円ルール」に変わる新制度のもとで繰り上げ受給をすると、月給35万円で年金12万円になり、年金はカットされず全額受給できる。給与と年金のダブルインカムの利点を最大限に享受できるのだ。
しかもフルタイムで働き続ければ65歳時点で報酬比例部分の上乗せがあり、さらに65歳以降も会社員として働けば、「在職定時改定」によるアップもある。
「もらい方」と「働き方」の組み合わせ次第で老後の生活資金計画に余裕が生まれる。
※週刊ポスト2020年10月16・23日号