新型コロナウイルスの感染拡大は、経済界に大きな影響を与えた。多くの業界において業績が悪化し、冬のボーナスがカットされる見込みの企業も多い。しかし、一方で業績が好調な業種も存在する。ニッセイ基礎研究所上席エコノミストの上野剛志さんが語る。
「情報通信系の企業は元気で、NTTやシステム会社系は4~6月も増収でした。新型コロナによってテレワークが普及したことと、電子商取引の拡大が響きました。『新しい生活様式』が追い風となる業種です」
IT系企業で働く夫を持つ30代女性がにこやかに言う。
「夫はコロナで在宅勤務になりましたが、受注が増大して仕事量はむしろ増えました。業績好調でボーナスも増額が期待できそうです。せっかくだからこの冬は、Go ToトラベルやGo Toイートなど、Go To関連のキャンペーンを満喫するつもりです」
巣ごもり消費系も業績が軒並みアップした。
「ドラッグストアやホームセンター、スーパーマーケット、ゲーム業界など、巣ごもり系の企業が業績を上げました。なかでも任天堂は『あつまれどうぶつの森』の大ヒットで、4~6月の営業利益が前年同期比で427%アップしました」(『経済界』編集局長の関慎夫さん)