“在宅ひとり死”を推進し、いまは八ヶ岳(長野)の山荘にコロナ疎開をしている東大名誉教授で社会学者の上野千鶴子さんは、10年前に紙の新聞を取るのをやめて新聞紙の片づけの必要がなくなったと話す。
「十数年前、デジタル化の波がきたときにやめましたが、本当にスッキリしました。以前は数紙講読していましたが、ひとり暮らしだと紙ゴミに出すのも大変。それがものすごいストレスになっていたんです。いまはタブレットを使って紙面ビューアーで見ていますが、拡大できるからむしろこちらの方が老眼でも読みやすい。掃除も目がよくないのでほこりが目につかないから、数か月に一度くらい。“ほこりで死ぬもんじゃなし”って言うでしょう?(笑い)」
掃除に加え、おしゃれをやめたことも上野さんの心を軽くした。
「コロナ禍のいまは人にほとんど会わないので、家の中ではすっぴん、ノーブラ、ユニクロの3点セットで過ごしています。特に胸から下はオンラインの会議や打ち合わせであれば、画面に映らないからジャージーでもいい。こんなに楽なことはありません」(上野さん)
※女性セブン2020年11月5・12日号