人生100年時代の「年金」「相続」「終活」。男性誌では夫婦のどちらかひとりになった時に備える特集が組まれ、関心を集めている。しかし、よりシビアに捉えていたのは長生きするであろう女性のようだ。妻たちが読んでいる「女性誌」の実用特集には、「夫の死後」に備える赤裸々な本音と“具体的対策”が記されていた。
夫の突然死のリスクに妻は敏感だ。「レタスクラブ」(2019年4月号)はこんなヒヤリとする記事を掲載した。
〈ある朝、隣の部屋で夫が静かに死んでいました〉〈あなたにもあした起こるかもしれない 働き盛りの夫が突然亡くなったら〉
夫を突然亡くした妻たちの実体験から、いざというときの心づもりと備えを学んでほしいという特集だ。
女性たちが関心を寄せるのは「夫の死」ばかりではない。夫が定年まで勤めあげてから熟年離婚した妻に、夫の厚生年金の一部を分割する「年金分割」を教える記事も目立つ。
〈離婚してももらえる! 「年金分割」受給額シミュレーション〉(「女性自身」2020年4月28日号)は、〈“夫が払った厚生年金”の半分は妻のもの!〉と、年金分割で妻がもらう年金額を増やす方法を伝授する。
夫の平均月収と婚姻期間などから妻がもらえる年金を詳細にシミュレーションするとともに、離婚前に夫に内緒で年金分割の情報を集めることを勧める内容だ。