コロナには適度に気を付けながら、正月くらいは羽を伸ばして遠出でも……そんな人たちの心強い味方が「Go Toトラベル」である。「Go To」はそれだけでお得だが、他の割引との組み合わせで、さらに旅行代を安くする方法がある。使い倒すほかあるまい。
「Go Toトラベルが開始されて、例年より正月旅行の予約争奪戦が早まっています。人気スポットは、すでに年末年始の予約が埋まりつつあります」
淑徳大学経営学部観光経営学科教授で観光ジャーナリストの千葉千枝子氏はそう語る。正月に旅行を考えているのなら、すぐ行動に移すべきだ。
そもそもGo Toトラベルとは何かをおさらいしておくと、キャンペーン登録事業者から旅行を予約すると、35%は旅行代金の割引、15%は旅先で使える地域共通クーポンとして給付される。給付額には上限があり、宿泊する場合は1人1泊2万円まで、一度につき7泊まで支援の対象になる。回数制限はない。
「1人4万円前後の少し高めの宿を選ぶと割引の恩恵を最も享受できます。正月なので、箱根などの高級旅館で大晦日から三が日まで、3泊4日くらいの長逗留をするケースも増えることが予想されます」(同前)
他の割引を組み合わせればさらに旅行代金を安くできる。
「『Go Toイート』や『シニア割』などを組み合わせることもできますから、どの場面でどの割引を使えば一番お得になるかを考えておく必要があります。たとえば1か月以上前から予約すると『早割』が適用されるケースなどもあるので、早めの計画がおすすめです」(同前)
とはいえ、割引の組み合わせ方を間違えると、そのメリットを最大限享受できないこともある。たとえば交通費に関しては、高齢者の場合、各種交通機関のシニア割引を利用する人は多い。「宿泊だけGo Toトラベルを使って、交通費はシニア割引で」と考えていると損する可能性がある。
なぜなら、Go Toトラベルの宿泊と交通費のパックのほうがお得になるからだ。正月は旅行業界の繁忙期で旅行代金が跳ね上がるので、その分、割引額も大きくなる。交通手段別に見ていこう。