「Go Toトラベル」キャンペーンを利用して、旅行を楽しんでいる人も増えているはず。鉄道の旅であれば、駅弁もまた楽しみのひとつだ。
夜行列車で駅弁の魅力に目覚めて13年。その間に食べた駅弁は1000食以上──という女性漫画家のYASCORNさんは、今年の駅弁事情を次のように話す。
「今年は駅弁の発祥といわれる栃木県の宇都宮駅で、たくあん付きのおにぎり弁当が登場して135周年。4月10日の『駅弁の日』に合わせ各社が記念の新作弁当を発表するも、コロナ禍であまりお披露目できず、ようやく10月から発売が再開されました。今年の特徴は、JR東日本管内のナンバー1駅弁を決める『駅弁味の陣2020』(11月末まで実施中)を見ても、おにぎり弁当の新作が多いことです」
地方の駅弁も販売している東京駅構内にある『駅弁屋 祭』の売り上げは、前年対比約4割。日本鉄道構内営業中央会でも「全国的な駅弁の売り上げは前年の2~3割」(事務局長・沼本忠次さん)と大苦戦中ではあるものの、徳島初の『阿波尾鶏トロッコ駅弁』やJR上諏訪駅で駅弁が新発売されるなど、新しい動きも起きている。
「今年の駅弁で注目なのが、表で紹介している全国の駅弁10選です。通販可能な駅弁も増えていますが、駅弁は本来、旅先で掛け紙を見ながら“ジャケ買い”するように選んで食べるのが醍醐味。Go Toを利用し、その土地でしか味わえない駅弁をぜひ楽しんで」(YASCORNさん)
それではさっそく新作とお取り寄せ駅弁を吟味しながら、誌上駅弁の旅へ出発!
【プロフィール】
YASCORN(やすこーん)/駅弁や駅そばが好きな女性漫画家。著書に『おんな鉄道ひとり旅1・2巻』(小学館)、『メシ鉄!!!』(全3巻)(集英社)。鉄道芸人として有名な、ななめ45°岡安章介とYouTube番組『オカやすこーんチャンネル』を配信中。