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「もめない相続」7つのポイント 不動産の名義、遺言書の書き方など

【6】凍結口座のお金はあくまで“仮払い”

「故人の口座凍結」もトラブルの火種になりやすい。故人名義の口座は原則として凍結されるが、葬儀代などで特定の親族が数百万円を立て替えるケースも少なくない。

 そこで、2019年7月に「凍結口座預貯金の払い戻し制度」がスタート。金融機関に戸籍謄本や相続人であると証明する書類を提出すれば、ひとつの金融機関につき、最大150万円までを引き出せるようになった。

 ただし、注意点がある。

「引き出すお金はあくまで“仮払い”。その後の遺産分割で清算する必要があります。また、家族仲が悪いと『勝手に親の預金を使い込んだんじゃないか』と不信感が生じ、さらに家族関係が悪くなったという話も聞いています」(前出・曽根氏)

 親の生前から預金口座や残高などの情報を家族でできるだけ共有しておくことが望ましい。

【7】「生前贈与」は契約書を作っておく

 年間110万円まで非課税になる「暦年贈与」や、「贈与の特例」として子や孫に1000万円まで非課税で贈与できる「結婚・子育て資金の贈与」といった「生前贈与」であらかじめ財産を渡しておけば相続税を大幅に抑えられるケースがある。

 ただし、生前贈与は特定の親族に偏ると不公平感を生みやすい。また、非課税枠を超えると相続税よりも高い税率がかかるなど、注意が必要だ。

「贈与契約書」を作成し、「誰に」「何を」「どのように」贈与したかを明確にしておくことで、トラブルの回避につながる。

※週刊ポスト2020年12月11日号

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