吉田みく「誰にだって言い分があります」

これじゃ苦労が水の泡… 30代女性が品薄の鬼滅グッズ入手の父に怒り心頭のワケ

『DX 日輪刀』は刀身を付け替えたり外したりすることで、3つのモードでなりきり遊びが楽しめる(バンダイ公式「鬼滅の刃」玩具情報サイトより)

電動自転車で20キロ以上も探し回り…

 鈴木さんの息子たちが欲しがっているというのは『鬼滅の刃 DX日輪刀』(税込定価6380円)という子供向け玩具。主人公である竈門炭治郎の武器を再現したもので、豊富なサウンドでなりきり遊びが楽しめるそうだ。

 早速、DX日輪刀探しを始めた鈴木さんであったが、まさかの状況に絶望する。

「ネットで調べたところ、定価の1.5倍近い値段がついていました。定価販売のところも見つけましたが、来年1月中旬以降の発送と書いてあって……。どうしたらいいんでしょうか」

 この悩みを児童館で知り合ったママ友たちに相談した鈴木さん。ところが、話は結局「転売容認派」と「否定派」に分かれてしまったという。

「『子供が欲しいなら仕方がないんじゃない? 転売価格で買うしかないでしょ』と、さらっと言われてしまいました。別のママは、『私なら行ける範囲のおもちゃ屋に毎日足を運ぶ!』と言い、少し対抗している感じ。ちょっと面倒なことになったな……と思ったのが本音です」

 鈴木さんとしては転売価格で買うのは嫌だったので、おもちゃ屋巡りをする道を選んだ。子供たちを幼稚園に送り出した後、電動自転車でトータル20キロ以上走り回ったそうだ。その甲斐あって、ある店舗でDX日輪刀を見つけることができた。しかし、DX日輪刀への道はここで終わりとはならなかったのだ。

「“お一人様1点”の文字を見た瞬間、崩れ落ちそうになりました」

 人気商品ということもあり、購入数の制限がかかっていたのだ。欲しがっている子供は2人。どうしてもあと1点が必要だった。

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