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店の外観を撮影したら店員に注意された… 勝手に撮ってはダメなのか?

 その他、高度で芸術的な要素がある建物は著作権法で保護される著作物に該当する場合があります。しかし、保護されるのは著作者であり、建物所有者ではありません。著作者とは建築に、創作的にかかわった建築家や建設会社です。

 仮に店主が著作権を譲り受け、著作権者になっているとしても、建築物の著作権は建物をそっくりマネた建物を作ったり、設計図から、その建物を建築したりすることを複製権の侵害として禁じているだけで、建物の写真撮影が著作権の侵害になることはありません。

 以上のとおり、店の外観を一般の人が写真撮影する場合、写真を撮る位置が店の敷地であればともかく、公道から撮影することを制止することはできないのです。

【プロフィール】
竹下正己(たけした・まさみ)/1946年大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年弁護士登録。

※週刊ポスト2020年12月18日号

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