「問題の発覚は、妻のある一言。『あなたの分も申し込んでおこうか?』でした。何のことかと思ったら、とある有名人気福袋の抽選のことだったんです」(橘さん、以下同)
橘さんの妻は毎年、家電量販店と人気カフェの福袋抽選に応募している。人気カフェのほうは5000円前後のものだが、家電量販店の福袋は高額なものだと5万円を超えるものもあり、そこに5口も応募していたという。もっとも、人気が高いということもあり、今まで一度も当たったことがなく、いつも悔しい思いをしていたそうだ。このことを知らなかった橘さんは、妻にこう言ったという。
「当たったらどうするつもりだったのか、と問いました。1万円程度のものならまだ許容範囲ですが、高額の福袋を許可なく複数申し込むって有り得ない。妻が逆のことをされたら、私への不信感でいっぱいになるはずですよ」
橘さんは妻にお小遣いを毎月1万円渡している。高額福袋が当選したとしても、お小遣いでまかなうのは厳しいだろう。橘さんはこの件で妻に厳しく注意したそうだ。反省してくれているかと思ったら、そうではなかった。
「『どうせ当たらないんだから申し込みしたっていいじゃない! お金の工面は、当たったときに考えればいいのよ!』と、キレてきたんです。僕がお金を出さないと言ったら、購入資金をどうするつもりだったんでしょうか。僕の銀行口座からこっそり引き出すつもりだったのか……」
この件をきっかけに、妻に家計を任せるのが怖くなったと言う。毎日のようにクレジットカードの使用履歴と銀行口座の残高をチェックして、何もないことを確認しているそうだ。
年々人気が高まっている高額福袋。魅力的な商品が入っていることが予想できるため、欲しくなる気持ちはよく分かる。しかし、お金の工面が出来ていない状態で申し込んでしまうのはいかがなものか、とも思う。家庭のルールの範囲で福袋を楽しんでほしい。