新型コロナウイルスの感染拡大により、生活様式が大きく変化。「マナー」についてもこれまで通りとはいかない。迫る年末年始。早速実践したい“新時代のマナー”とは? 現代礼法研究所代表の岩下宣子さんが、お歳暮のマナーについて解説する。
コロナ時代のお歳暮のマナーは
お世話になった人へ一年の感謝の気持ちを込めて贈るものとして、お歳暮がある。
「お歳暮は本来、ご先祖さまへの感謝の気持ちを伝える供物でした。そのため、両親や血縁に贈るのが習わしでしたが、現在は目下の人から目上の人に贈るものになっています」(岩下さん・以下同)
本来は遠方を除き、持参するのがマナーだが、コロナ禍のいまは宅送でかまわない。
「持参しない場合、送り状を添えて感謝を伝えましょう」
年賀状を送るからと手を抜かず、近況なども伝えると喜ばれるはずだ。
「お歳暮」の最新作法の基礎知識
【相場と贈る品】
感謝の気持ちを表すものなので、見栄を張らず、身の丈に合ったものを贈ればいい。相手の負担も考え、高価なものを選ばないのがマナー。
コロナ禍で家にいる時間が増えたことを踏まえ、日常生活を豊かにする食品や日用品がおすすめ。また、旅行に行った気分になれる地方のお取り寄せ品など、非日常を感じさせる品が、例年以上に好評のようだ。
一方、商品券や金券を贈るのは、人や地域によっては非礼にあたる。