【送るタイミング】
関東は12月初旬から20日頃まで、関西では、正月の準備を始める日とされた12月13日から31日までに届くよう手配をしよう。相手側に届く前に、電話やメールなどで、一報入れておくのがおすすめだ。
【のし】
贈り物の表に添えられる飾り“のし紙”。そもそも、のしとはあわびを薄く伸ばした「熨斗鮑」のことで、縁起物として慶事の際の贈り物に添えられていた。コロナ禍で、家での食事回数が増えたことを踏まえ、食品を贈るケースが多いと思うが、魚介や高級肉など、生ものを贈る際はのし紙をつけないこと。これは、熨斗鮑が生ものだったことに由来し、生ものの重複を避けるためだ。水引だけが印刷された「掛け紙」の使用が正式だ。
【表書き】
表書きとはのし紙や掛け紙の上段に書く、贈り物の目的を記載した言葉。左の表を参考に使い分けてほしい。
「贈り先、贈り主が喪中の場合も、『お歳暮』と『寒中御伺い』は贈っても問題ありません。不幸があった直後や、四十九日前は避けてください」
【お歳暮を受け取ったら】
お歳暮を受け取ったら、すぐに御礼の連絡をいれること。
「まずはすぐに電話やメールなどで、手元に届いたことを伝え、そのうえで、はがきにお礼を書いて送りましょう。このときにコロナ禍での近況を書き添えると、相手にも気持ちが伝わります」
今後お歳暮を辞退したいときはその礼状に、「ご厚意をいただきながら大変心苦しいのですが、今後はどうか、このようなお気遣いはされませぬよう…」など、遠慮したい旨を書く。また、お歳暮は基本的に、お返しは不要。礼状のほかに品物を贈るなら、いただいた品物よりも少額か同額程度に。高価なお返しは失礼にあたる。
取材・文/前川亜紀 イラスト/ico.
※女性セブン2021年1月1日号