コロナ禍のわずかなスキマ時間を利用して、スマホを使って副業する人が増えている。副業マッチングサービス最大手のランサーズによると、アンケート回答などの副業は1分足らずで完了するものも多く、片手間の“スマホ副業”としても人気があるという。
まさに「1分で稼げる副業」とも言えるが、最近は技術革新により、ビジネスのサイクルがどんどん速くなっていると指摘するのは、最新刊『儲かる副業図鑑 在宅勤務のスキマに始める80のシゴト』が好調な公認会計士・税理士の山田真哉氏だ。
「お金の出入りの方法がよりスピーディになっているため、仕事のサイクルもより速くなっている。例えば、決済手段で言えば、現金からクレジットカード、さらにはICチップやQRコードが登場したことによって、ほんの一瞬で完結するようになった。この仕組みが給料の入金方法へと波及してもおかしくないと思います」(山田氏)
現在、多くの会社員の給料振り込み形態は、毎月1回の月給制。支払う会社側にとって、銀行振り込みの手続きが面倒であることが一番の理由なのだという。しかし、今後は電子マネーなどによる「直接送金」といった手段が普及することも考えられ、「毎日どころか、毎時、毎分の入金へと変わってもおかしくはない」(山田氏)という。
現在は、月給、日給、時給が主な給料の受け取り方法だが、「分給」時代が到来する可能性があるというわけだ。こんな時代に副業で儲けるためには、仕事を完結させるスピードだけでなく、仕事を得るために自分を認知してもらうことのスピード感も大切になってくるという。副業マッチングサービス最大手のランサーズ取締役の曽根秀晶氏が解説する。
「コロナ禍の今だけでなく、コロナ後も最初から最後までオンライン上でのやりとりが主流になり、今までのように“会って自分のことを知ってもらう機会”というのが大幅に減るのではないか。そうなると、オンラインでの最初の接触機会に、いかに自分の知識や経験、人柄などをより端的に相手に伝えられるかが成功への第一歩となるのではないか」(曽根氏)