予期せぬ新型コロナウイルスの流行により、家計の収支が不安定になった家庭も少なくないだろう。2021年こそは、家計簿をつけて節約力をつけたい──では、実際に家計簿を活用して、節約に成功している人はどんなことに心がけているのだろうか。11年連続で完売している『細野真宏のつけるだけで「節約力」がアップする家計ノート2021』の読者の声を、著者である細野正宏さんがチェックし、学ぶべき家計簿活用法をピックアップした。
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成功の秘訣「ざっくりと家計管理する」
「家計簿は続かない」と思い込んでいる人は多いのですが、それは単純に家計管理の方法を間違えて無理をしていたからです。実は、レシート1枚につき、1行で「お店と合計金額」を書くだけで家計管理はOKなのです。1日に最大でも3分もあれば家計簿はできてしまうものなのです。Kさん(64才・女性)も、まさにその一人でした。
「これまで家計簿というと、細かく1品、1品を書くことを要求されて、本当に大変でした。でも『家計ノート』は、ざっくりがとても大切としていて、これなら自分でも続けられそうと思って挑戦してみたら、本当に続いて1年つけた後に最後の収支一覧表をつけ、そして翌年の収支一覧表を書いた時に足元が固まった印象ですね。ざっくりとやることで、本当にお金の流れが見えるようになって、『我が家の家計はこのくらい』というサイズ感が分かったのは大きかったです。
これまでは、細かい情報が多すぎて、何をやっていたのか全体が見えなくなっていたんですね。あと、『家計ノート』の毎週の累計が良くて、これを書く時に緊張するんです。自分が決めている生活費に近くなってくると『シメないと』と思えますからね。やっと家計管理ができるようになって、それまではギリギリの生活でしたが、今では月平均で10万1700円の節約に成功しています」(Kさん)