中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

下請け相手だとエラソーに… 私が見た“失格サラリーマン”列伝

「サラリーマン失格」と言われるのはどんな人?

「サラリーマン失格」と言われるのはどんな人?

 サラリーマンは一人ひとりが、会社を代表する意識で仕事をするもの。自分の評判は会社全体の評判にも直結することもあり、普段から社会人として恥ずかしくないふるまいが求められる。とはいえ、サラリーマンの中にはちょっと常識はずれの人もいるようだ。これまで多くのサラリーマンと仕事をしてきたネットニュース編集者の中川淳一郎氏は、「なんでこんな人がこの会社に入れたの……」と思うことがあるという。中川氏が「失格サラリーマン」列伝を紹介する。

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 私自身、基本的にはサラリーマンの方がフリーランスよりも「まとも」で「常識的」だと感じています。それは自分自身がどーしようもないほどテキトーな仕事っぷりですし、フリーランスの仲間が突然連絡がつかなくなって、仕事相手に迷惑をかけたりする様も見てきたからです。

 それでもとんでもないサラリーマンとも時々遭遇することがあります。ということで、私が見た「失格サラリーマン」列伝を振り返ってみましょう!

【1】コネ入社「とにかくテキトー」男

 私がかつていた会社の同期の話。彼は父上のコネが素晴らしかったということもあってか、就職氷河期に高倍率の会社に入社しました。私とは仲が良かったのですが、彼が配属された部署やら別の同期から聞く評判は、なかなかヒドいものでした。

 そもそも彼は、サラリーマンという器に収まるような人物ではなかった。会社からは電車通勤のために最寄り駅からの6か月定期を支給されていたのですが、彼は自家用車通勤をしていたのです! 会社が入っていたビルの地下に駐車場があり、その利用料は1時間600円。もちろん一切割引はありません。たとえば、8時間停めた場合は1日4800円を駐車場代に費やすわけです。

 当時の我々の給料は23万4000円です。これを休日出勤をしないと仮定して月間22日間出勤した場合、日当は1万636円となります。4800円を引いたら日当5836円です。私は学生時代の植木屋のバイトで1日8000円もらっていた(もちろん社会保障はないけど)ので、丸一日働いて5836円なんて言われたら「学生よりも少ないじゃねーかよ!」とキレたはずでしょう。

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