コロナ禍でステイホームを余儀なくされているからこそ、長い時間を過ごす家の中を快適にしようと、片づけをする人は多い。
そうなると問題は、片づけるほどに出てくる不用品の行き先。着なくなった服に古くなった家電、流行遅れの化粧品など、使うあてもないのに、もったいない根性からそのまま眠らせていないだろうか。
しかし、自分は不用と思っても、他人が必要としているケースはいくらでもある。あなたの家に眠る不用品を売って、それを必要とする人が買い取って使う。しかも、リサイクルショップなどに言い値で買い取ってもらうのではなく、フリマアプリなどを使って自分が値つけをして、次の人に直接譲るのが、現代のリユース(再利用)だ。これを習慣づければ、家に眠っていた不用品が立派な“お宝”に生まれ変わるかもしれないのだ。
年間5.6兆円の“かくれ資産”が家庭に眠っている
『リユース革命 「使わない」モノは「今すぐ」売りなさい』(幻冬舎)著者の木暮康雄さんが話す。
「日本の各家庭に眠っているリユース品は、総額37兆円以上と推計されています。1年間でみると、毎年7.6兆円分もの“お金になる不用品”が生まれているのに、そのうち実際にリユースに回されるのは2兆円ほど。つまり年間5.6兆円もの“かくれ資産”が家庭に眠っているのです。
ところが、過去1年間でものを売ったことがある人は4割に過ぎません。つまり、6割の人は、売らずに家の中で肥やしにしているか捨てているわけです。もし、その6割の人が不用品を売り始めれば、コロナ禍で停滞していた経済が大きく動き出します。こうした価値ある眠ったものを世の中に循環させることが『リユース革命』となるのです」